コラム

運営記録⑥|月間3.3万人。伸びの44%を、10月の値上げを扱った2本が運んだ

運営記録⑤から5週間。金融関係の情報サイトの直近30日アクティブユーザーは33,244人(前の30日は16,758人)、検索クリックは28日間で4,088。伸びの44%は10月の値上げを扱った2本が運び、1本が全体の20%を占めた。韓国語版が英語版を抜いた続報も書く。

執筆: Small Start 編集部(掲載事例を1件ずつ数えています。事実は出典に、見立ては編集部に帰属します)
運営記録⑥|月間3.3万人。伸びの44%を、10月の値上げを扱った2本が運んだ

運営記録⑤を出したのが8月19日で、そのとき直近30日のアクティブユーザーは11,136人だった。5週間後の9月25日時点で、同じ指標が33,244人になっている。3倍である。数字が動いたので、約束どおり記録する。連載の前提も変わらない。数字はGoogle Analytics 4とSearch Console、運営リポジトリの実測値だけを使い、サイトの名前と個人名は出さない。したがって読者は外から検証できない。この限界は連載①に書いたとおりで、広告収益の数字も引き続き出さない。

先に、今回いちばん大きい事実を言っておく。**この5週間の伸びの44%は、2本の記事が運んだ。**どちらも10月から値上がりする身近な商品の制度改正を扱った時事記事で、1本目だけで直近30日の全ユーザーの20%を占める。⑤で「上位6%が63%」と書いた集中は、緩むどころか強まった。

数字の整理(2026年9月25日時点)

指標直近30日(8/27〜9/25)前の30日(7/28〜8/26)⑤の報告期間(7/19〜8/17)
アクティブユーザー33,24416,75811,136
セッション38,38419,78913,010
表示回数(PV)42,27421,58514,466
検索クリック(GSC・28日)4,0882,3241,432
検索表示回数(同)149,41090,69163,256
平均掲載順位(同)8.5位9.6位10.0位
公開記事数337本(+予約164本)—242本(+予約25本)

前の30日に対して、ユーザーは1.98倍、検索クリックは1.76倍。⑤の報告期間に対しては、ユーザーで3.0倍、検索クリックで2.9倍である。GA4の数字は後から再集計されるので、⑤で11,136人と書いた期間をいま引き直すと11,170人になる。表には報告時の値を残した。

週ごとのアクティブユーザー(2026年7月20日の週〜9月14日の週)

1,257 7/20 2,770 7/27 3,441 8/3 3,003 8/10 4,929 8/17 7,238 8/24 8,517 8/31 7,073 9/7 9,066 9/14 前回の報告(8/18)
Google Analytics 4の実測値。ISO週(月曜始まり)で集計、9月21日の週は連休を含む集計途中のため除外

週次で見ると、7月20日の週に1,257人だったアクティブユーザーは、9月14日の週に9,066人になった。8月17日の週(前回の報告直後)が4,929人なので、この5週間で週あたりの人数がほぼ2倍になっている。9月21日の週は5連休を含む集計途中で、図からは外した。

1本が20%、2本で伸びの44%

伸びの中身を、ページ単位でユーザー数の増分に分解した。直近30日と前の30日のページ別ユーザーを引き算し、増分の合計(17,966人)に対する各ページの寄与を出したものである。

順位記事の題材直近30日前の30日増分伸びへの寄与
110月の値上げ(制度改正)の解説7,3631,757+5,60631.2%
2同じ改正を別の商品で解説2,587301+2,28612.7%
3保険制度の扶養の範囲の解説2,8671,598+1,2697.1%
4地域の観光支援制度(韓国語版)1,0970+1,0976.1%
5同(日本語版)8990+8995.0%
6働き方と保険料の境目の解説1,263408+8554.8%
—前の30日にユーザーがゼロだった新規401ページ5,1200+5,12014.1%(合計)

上位2本で伸びの43.9%。この2本は同じ制度改正を扱っていて、10月に値段が上がる商品を検索した人が読んでいる。1本目は直近30日で7,363人、ページ単位のユーザー合計36,372人の20.2%にあたる。前の30日には首位のページでも9.5%だったので、1本への依存度はこの5週間で倍になった。

集中の度合いを⑤と同じ物差しで測ると、こうなる。⑤の7月分析では、公開142本のうち上位8本(6%)がトラフィックの63%だった。今回、直近30日にユーザーが1人以上ついたページは965あり、その上位6%にあたる58ページで77.8%、上位8ページだけで49.2%を占める。記事を95本足して、集中は薄まらずに濃くなった。

理由は分かっている。7か条のうち③「時事・災害は48時間以内に出す」を、10月の値上げという生活に直結する改正で実行したからだ。⑤で「時事は山を作り、定番が底を支える」と書いた、その山が今回の数字である。山は10月が過ぎれば下がる。1本目の記事は直近7日でも首位のままだが、値上げの日を境に検索そのものが減るはずで、そのとき30日ユーザーが何人落ちるかは、次の記録で書く。

韓国語版が英語版を抜いた

⑤で「効かなかった施策」として書いたのが多言語化だった。8月上旬にコラム63本を英・中・韓に展開し、英語版の一覧ページが検索に2,131回表示されてクリック0、という数字を出している。5週間後の言語別の検索クリックは次の通り(Search Consoleのページ別集計、28日間)。

言語今回(8/26〜9/23)⑤の期間(7/21〜8/17)
日本語2,9911,386
韓国語73154
英語33287
中国語3729

韓国語が13.5倍になり、英語を抜いた。中身を見ると、ほぼ1本である。ある地域の観光支援制度を解説した記事の韓国語版が28日間で614クリック、CTR 7.4%。同じ記事の日本語版は206クリック、CTR 1.3%で、**韓国語版が日本語版の3倍読まれている。**GA4でも韓国語版が直近30日で1,097人、日本語版が899人と逆転している。

これは翻訳が効いたのではない。その制度の対象に韓国からの旅行者が含まれていて、韓国語で探している人が最初からいた。英語版の一覧が0クリックだったのは、英語で探している人がいなかったからで、翻訳の質の問題ではなかったと今は読んでいる。⑤で「言語圏ごとの検索意図に合わせた選題が要る」と書いたのは正しかったが、正しさの出方が想像と違った。狙って当てたのではなく、63本まとめて翻訳した中の1本が、たまたまその条件を満たしていた。再現するなら、翻訳する前に「その言語で探す人がいる制度か」を判定する工程が要る。

なお中国語版は37クリックで、5週間前と変わらない。

平日の昼、会社の机で読まれている

今回初めて見た切り口がある。曜日と時間帯と端末である。

曜日アクティブユーザー(30日)
木6,848
金6,437
月5,275
水4,817
火4,808
土2,834
日2,794

土日は平日の半分以下。時間帯は10時から17時に集中していて、この8時間で1日の6割を占め、深夜2時から4時は1時間あたり220人前後まで落ちる。端末はデスクトップが26,032人で79%、モバイルは6,805人で21%。日次で見ても、9月19日から23日の5連休は619〜741人で、前後の平日1,300〜1,800人の半分以下だった。

読者像はこの3つで固まる。制度や補助金を、平日の勤務時間に、会社のPCで調べている人である。個人が休日にスマホで読む記事ではなく、仕事の一部として調べる記事になっていた。7か条の①「もらえるお金を第一候補にする」で選んだ題材が、事業者や経理担当の調べ物に当たっていた、と読むのが素直だろう。この読者像は次の判断に効く。予約公開の時刻を平日の午前に寄せるかどうかは、次の30日で試して数字で答える。

検索の中身と、AI経由の続報

Search Consoleの28日間は、クリック4,088、表示149,410、平均掲載順位8.5位、CTR 2.7%。順位は⑤の10.0位から1.5位分上がった。クリックが1件以上あるページは313で、⑤の205から108ページ増えている。表示が1回以上あるページは1,476。つまり、表示されるページは増えたが、クリックされるページは全体の2割にとどまる。上位への集中は、検索の側でも同じ形をしている。

⑤で「無視できない列として現れ始めた」と書いたAI Assistant経由のユーザーは、249人。前の30日の194人から28%増えたが、検索が1.9倍になったので比率は1.2%から0.7%へ下がった。絶対数は伸び、相対的には埋もれた。この列は引き続き追う。

読まれ方の質も1つだけ出しておく。平均セッション時間は206秒で、前の30日の177秒から伸びた。エンゲージメント率は65.5%(前の30日60.2%)。1セッションあたりの表示回数は1.10で、ほぼ1記事を読んで帰る。回遊はしていない。

記事はどれだけ入れたか

公開記事は242本から337本へ、5週間で95本増えた。8月は118本、9月は26日までで78本を公開している。予約は164本あり、12月1日まで埋まっている。リポジトリのコミットは8月18日以降で63回、累計282回。

前の30日にユーザーがゼロだった401ページ(新規記事と、公開済みだが読まれていなかった記事)が、直近30日に合計5,120人を集めた。伸びの14.1%である。95本の新規投入が伸びに寄与した割合は、2本の時事記事1組より小さい。本数を増やす仕事と、当たる1本を早く出す仕事は、同じ「記事を書く」でも数字への効き方が違う。

効かなかったこと、まだ分からないこと

上に書いた集中は、そのまま弱さでもある。首位の1本が20%を占める構造は、その1本の検索が終わった月にそのまま20%を失う構造と同じである。⑤で90日首位だった補助金のガイドは、直近30日では10位の662人で、前の30日の684人からわずかに減った。時事は必ず減る。減ったあとの数字を出すまで、この5週間の伸びを実力とは呼ばない。

多言語化は、韓国語の1本を除けば依然として効いていない。中国語37クリックは変化なし。翻訳を置く施策は、置く前の判定工程を作るまで止める。

そして繰り返しになるが、この数字は外から確かめられない。GA4とSearch Consoleの管理画面と、公開していないリポジトリの中にしか根拠がない。名前を出せる段になったら、URLを付けて検証できる形に差し替える。PVと収益が別の話であることは、同じ日に出したサイト売買で売れたAdSenseブログ225件の集計でも書いた。このサイトの収益の記録は、出せる段階になったらその時に書く。

5週間で3倍になった数字を、山の途中で記録した。山が下がった数字も、同じ表で出す。

この連載

出典

本記事は上記の公開情報の要約と独自分析です。 詳細は必ず出典をご確認ください。

本コラムは、Small Startに掲載している事例(すべて出典付きの公開情報)の集計と、公開情報の分析にもとづく編集部の見解です。特定の事業・投資・副業を推奨するものではありません。

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