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Write With AI、読者11万4,000人でARR $400,000。有料は2%未満で、単発の教材1本が購読料の23%を稼ぐ

AI文章術の有料ニュースレターWrite With AIは購読料だけでARR $400,000に達した。ただし読者11万4,000人のうち有料は2%未満で、収益の中心は名簿に向けた単発教材の販売にある。

執筆: Small Start 編集部(公開情報の要約+独自分析)

Write With AI、読者11万4,000人でARR $400,000。有料は2%未満で、単発の教材1本が購読料の23%を稼ぐ

読者11万4,000人、購読料だけでARR $400,000。並びだけを見れば、大きな名簿を作った人の勝ち方に見える。ところがこの事業は、11万4,000人のうち何人が払っているのかを逆算した瞬間に見え方が変わる。公開されている月額は$20なので12ヶ月分で割り戻すと有料購読者はおよそ1,700人。年額割引があればもう少し増え、$350の最上位プランが混ざればその分減る。どちらに振れても2,000人前後で、名簿の2%に届かない。掲載しているLenny’s Newsletterが無料37万7,000人に対し有料1万8,000人、つまり4.8%であることと比べると、転換率は半分以下だ。それでもARR $400,000が立っているのは、購読料がこの事業の稼ぎ頭ではないからである。

公開されている数字を時点で並べる

運営はNicolas Cole氏とDickie Bush氏の2人。購読料ベースのARRは、本人たちが節目ごとに公開している。

時点購読料ベースのARR出どころ
2023年11月$200,000Dickie Bush氏のLinkedIn投稿
2024年10月$300,000本人ニュースレター
2025年3月$400,000本人ニュースレター
2026年6月$400,000ポッドキャストでの発言(報道)

$200,000から$300,000までが11ヶ月、$300,000から$400,000までが5ヶ月。加速したように見えるが、そこから1年3ヶ月は同じ$400,000のままだ。2026年6月公開のAnna David氏のポッドキャスト「Behind the Book Cover」でも、購読料は年$400,000と語られている。同じ数字が繰り返されただけなので横ばいの証明にはならないが、少なくとも購読料の側で新しい到達点は公開されていない。

商品の内訳を見ると、購読料の外側が大きい

2025年3月の投稿では、ARRを押し上げた施策が単価つきで開示されている。

施策価格公開されている売上
Prompt Engineering Playbook$2491回の販売で $90,000
Founding Member(最上位プラン)$350/年導入2ヶ月で購読料が $25,000 増
Digital Writer’s Voice Lab$49非公開
登録直後の自動メールでの追加販売非公開月 $3,000〜$6,000

目を引くのは1行目である。$249の教材を既存読者に売った1回のキャンペーンで$90,000。購読料ベースのARR $400,000に対して23%に当たる金額を、単発で回収している。月額を1人ずつ積み上げるより桁違いに速い。

自分たちが立てた目標を4倍外している

数字を並べるなら、都合の悪いものも並べる。2023年11月のLinkedIn投稿で、Bush氏は「2024年末までに月$100,000」を目標として書いていた。実際の2024年10月はARR $300,000、つまり月$25,000で、目標の4分の1にとどまっている。

これは失速というより、月額課金の伸び方が本人たちの想定より線形だったということだ。$20の月額で月$100,000に届かせるには有料5,000人が要る。名簿が11万4,000人あっても、転換率2%前後では届かない。購読課金だけを回していると、名簿の成長速度がそのまま売上の上限になる。

名簿の2%が払い、残りの98%は商品で回収される

ここまでの数字を1つの読み方にまとめると、こうなる。有料購読は売上の本体ではなく、名簿を維持しながら「払う人」を選り分けるための装置になっている。

Behind the Book Coverによれば、購読料$400,000の上に$1,000,000から$2,000,000規模の事業が乗っている。つまり購読料は全体の2割から3割に過ぎない。そして払っていない98%は名簿から消えるわけではなく、週1通の無料配信を受け取り続ける。$249の教材が1回で$90,000を出せたのは、この98%を含む11万4,000人に向けて撃てるからだ。転換率が低いことは、この型では欠陥ではなく設計の前提になっている。

流入の3分の1はSubstackの内側から来ている

集客も公開されている。2025年3月時点で全購読者の35%以上がSubstack内の面から流入し、Notesからは週1,000人が入る。2024年10月の投稿では、有料購読者の20%がSubstackの推薦エンジン経由だと書かれている。

配信の型は週2通で、1通は無料、1通は有料。有料回は本文の25〜30%の位置に課金の壁を置き、無料購読者には有料回の抜粋を送る。2023年11月時点では、この2通の制作に週4時間未満と書かれていた。

強い構成だが、同時に依存でもある。名簿の3分の1がプラットフォーム内の推薦から来ているということは、推薦アルゴリズムの変更が流入の3分の1を直撃するということでもある。これは運営者が制御できない変数だ。

週2通・教材23%・流入35%が成り立つ条件

  • 週2通のうち1通を有料にする型が成立するのは、無料回と有料回を同じ週に出し続けられる制作速度があるときだけだ。この事例は2通で週4時間未満と書いている。
  • 単発の教材が購読料の23%を1回で稼ぐのは、払っていない読者を含めて名簿が10万人規模まで育っているときだけだ。名簿が小さいうちに同じことをしても金額は名簿に比例する。
  • 流入の35%をプラットフォーム内から取れるのは、その分野で推薦される側に回れているときだけだ。推薦枠は買えないし、運営者が制御もできない。

限界も書いておく。2人はこのニュースレターを始める前から文章講座と受託で実績を持っており、11万4,000人はゼロから積んだ名簿ではない。購読料以外の$1,000,000から$2,000,000という規模は本人の一次開示ではなくポッドキャストでの発言で、内訳は出ていない。ARRの推移も本人が選んで出した時点の数字であり、間の月次は分からない。$90,000のキャンペーンも1回分の公開で、同じ教材が翌年も同じ額を出せたかどうかは開示されていない。

同じ有料ニュースレター型で、どこまで幅があるか

掲載している有料ニュースレターの事例を月商順に並べると、幅は4桁ある。

分かれ目は名簿の大きさだけではない。Lenny’sは購読者限定のSlackコミュニティを商品の中心に置いて転換率そのものを上げにいき、Write With AIは転換率が低いまま単発商材の回数で埋めている。同じ「有料ニュースレター」でも、収益を取りにいく場所が違う。

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