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最高月1,000万円超と「8割の記事が下がった」— トップブロガー3人が対談で明かした数字の明暗

ヒトデ氏(全サイト合計最高月1,000万円以上)、きぐち氏(累計5億円・ただしアプデで年収3,000万→1億→3,000万円と乱高下)、Tsuzuki氏(1年で月100万円)。トップブロガー対談から、ブログ収益の上限と脆さを数字で読む。

執筆: Small Start 編集部(公開情報の要約+独自分析)

最高月1,000万円超と「8割の記事が下がった」— トップブロガー3人が対談で明かした数字の明暗

月商1,000万円は、月商を公開している掲載259件のうち上位24%。掲載全体の月商中央値は225万円です(データ集計)。

この対談が一次資料として貴重な理由

個人ブログの収益は、どこまで伸び、どれほど脆いのか。この問いに当事者の実数で答えられる資料は国内にほとんどない。ロリポップ公式メディアが公開したヒトデ氏・きぐち氏・Tsuzuki氏の対談(2023年2月時点の内容)は、月1,000万円という上限側の数字と、「8割の記事が下がった」という下振れ側の証言が同じテーブルに並ぶ稀有な記録だ。しかも対談にはASP(もしもアフィリエイト)の担当者が同席しており、広告を仲介する側から見た実務の話まで踏み込んでいる。

対談で公開された数字

発言者数字
ヒトデ氏全サイト合計の最高収益月1,000万円以上。会社員時代に副業で開始し複数サイトを運営
きぐち氏18年目ブロガー(2023年2月時点)。2020年に累計収益5億円突破。ただしGoogleアップデートで年収3,000万円→1億円超→3,000万円と乱高下。「8割ぐらいの記事が下がった」
Tsuzuki氏開始約1年で月100万円達成(詳細分析はこちら)

3人の来歴も補足しておく。ヒトデ氏は『今日はヒトデ祭りだぞ!』『hitodeblog』を運営し、『「ゆる副業」のはじめかた』(翔泳社)などの著書を持ち、ブロガー向けオンラインサロン『ABCオンラインサロン』も主催する。きぐち氏は『副業クエスト100』の管理人で、著書は『ブログで5億円稼いだ方法』(ダイヤモンド社)。Tsuzuki氏はIT企業のSEO担当から独立した後発組で、3人の中では唯一「今のSEO環境で立ち上げた」側の当事者である。

上限側の構造 — ヒトデ氏の月1,000万円

ヒトデ氏の最高月収益は単一サイトではなく複数サイトの合計である点が重要だ。1メディアの成長には検索需要という天井があるが、サイトを分けてポートフォリオ化すれば天井を積み増せる。対談で本人が語る勝ち筋は、規模ではなく属人性だ。

  • 「◯◯といえば自分」というポジションを作る。「博多に詳しいあの人のおすすめが聞きたい」と思われる状態が理想
  • 稼いでいるキーワードは周りに明かさない(すぐに競合にかぶせられるため)。教える立場になった今も、教え子と記事内容がかぶらないよう気を使う——「新しく稼げるジャンルを見つけても、それを初心者相手に使うのは長期的に損」という判断まで含めて自衛策である
  • うまくいっている時こそ次の施策を打つ。好調時はASPに相談すると特別単価などの提案も引き出しやすい
  • 初期費用はレンタルサーバー代とドメイン代のみ。「お金がかからない」ことがブログ最大の優位性

一方で、YouTubeへの展開は「外注1本1万円、最低10本で10万円」とコスト構造が違いすぎるため慎重だ。メディアごとに損益構造を冷静に比較し、固定費が軽い媒体に軸足を残す——月1,000万円の裏には、この撤退しやすさへのこだわりがある。

脆さ側の構造 — きぐち氏の18年と乱高下

きぐち氏の収益推移は、ブログという事業の分散の大きさを一人で体現している。

時期年収・出来事
アップデート前年収3,000万円前後をキープ
2019〜2020年年収1億円超
2020年累計収益5億円を突破
その後Googleアップデートで「8割ぐらいの記事が下がった」。年収は再び3,000万円へ
対談前年200記事以上を削除(品質整理)

累計5億円のベテランでも、アルゴリズム変更一発で年収が1/3以下になる。「一度上がった収入から落ちるとすごく怖い」という証言は、検索流入ビジネスの心理的コストを示す。対策として語られたのは、SNSでの資産形成(フォロワー5,000人・投稿にいいね200〜300が付く状態を作ってからブログとの相乗効果を狙う)と、ジャンルごとの最適メディア選択(料理やフィットネスのようなビジュアル系はInstagram・YouTube、テキスト型はTwitterとブログ)だ。検索一本足からの脱却が、5億円ブロガーの結論である。

実務の細部 — 対談で拾える具体論

数字以外にも、現場でしか出てこない実務論が多い。

  • 記事は7〜8割の完成度で出す。きぐち氏は「考えて力を抜く」と表現し、スモールキーワードは70〜80%の仕上がりで公開する。Tsuzuki氏自身は100%まで仕上げる派だが、他人に推奨するのは7〜8割だという
  • ASPの態度は好不調で変わる。好調時は提案や相談対応が積極的になり、不調時は冷たくなり報酬単価を下げられることもある。「好調なうちにASPへ相談する」は交渉タイミングの実務知だ
  • 高額情報商材は不要。50万円の教材が出回っているが、有名ブロガーの書籍3冊(計3,000円程度)でノウハウはほぼ足りるというのが3人の一致した見解
  • ジャンル選定では、子育て系はクリック単価が安くAdSense広告も少ないという具体例が挙がった

続かない側の話 — きぐち氏の兄のケース

対談には「うまくいかなかった人」の実例も出てくる。きぐち氏の兄はブラック企業に勤めながらブログで月30万円の利益に到達したが、「同じ作業時間で数十倍稼げる」という弟の助言にもかかわらず、年2〜3記事しか書かなくなった。理由は「忙しくて、記事を書くモチベーションがない」。参入障壁の低さは離脱障壁の低さでもあり、収益化に成功してもなお継続は別問題だという事実は、月1,000万円の対談の中で最も生々しい注記だろう。

AIと検索の未来をどう見ているか

2023年時点の発言として、ChatGPTへの評価も記録されている。きぐち氏は「不正確な情報が多いのでブログには使っていない」としつつ、構成とキーワード整理をAIに任せて属人的な情報を足す高速化には可能性を見る。「Google検索を使わない未来」は来ないという予想も述べた。ヒトデ氏は、AI量産記事の時代こそ「◯◯といえば自分」という属人ポジションが差別化になると見る。一方Tsuzuki氏は、AI記事が「その情報を元に行動したいか」という水準に達した場合「対策がわからない」と率直に懸念を残した。楽観と警戒が同居したまま終わっている点も、一次資料として正直だ。

数字の裏を読む

ブログの期待値は「上限は高く、分散は極端に大きい」。 月1,000万円という上限と、8割の記事が下がる下振れが同じ市場に存在する。これは宝くじ的な運ではなく、検索アルゴリズムという単一の外部変数に収益が従属していることの帰結だ。この構造を理解せずに「月100万円事例」だけ見て参入するのは危険で、Tsuzuki氏の1位→5位で流入ゼロの実話とセットで読むべきだ。

属人性は最強のSEO対策として再発見されている。 「◯◯といえば自分」は、アルゴリズムに左右されない指名検索・直接訪問・SNS流入を生む。AI検索が普及して一般的な情報記事の価値が下がるほど、「あの人の意見が聞きたい」という需要だけが残る。ヒトデ氏の戦略は結果的にAI時代への防御にもなっている。

全員が「複線化」で生き残っている。 ヒトデ氏は複数サイト、きぐち氏はSNS資産、Tsuzuki氏は好調時の横展開。稼ぎ方は三者三様だが、単一の収益源に留まらなかった点だけが完全に共通している。アフィリエイトサイトの売却相場が月間利益×20ヶ月程度に留まるのも、市場がこの脆さを織り込んでいるからだ。

自分に置き換えるなら

  • 再現しやすい点: 「稼げているキーワードへの集中」「好調時のASP交渉」「7〜8割の完成度で出して量を確保する」「SNS資産の先行構築」は今日から実行可能。初期投資が月1,000円程度で済む参入障壁の低さも健在で、50万円の教材より書籍3冊という判断基準も明快だ
  • 限界: ヒトデ氏・きぐち氏の数字はSEO環境が今より緩やかだった時代の蓄積を含む。同じ道筋の再現は難しく、現在の参入者は最初からAI検索・SNS・コミュニティを組み合わせる前提で設計する必要がある。また、きぐち氏の兄の例が示す通り、時間対収益が改善するまでの継続自体が最初の関門になる

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出典

本記事は上記の公開情報の要約と独自分析です。 詳細は必ず出典をご確認ください。
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