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一人経営で年収1億200万円。7,500万→5,000万と落ちたアフィリエイターが過去最高を更新するまで

クロネコ屋氏は2016年に年収7,500万円、2017年6,900万円、2018年5,000万円と3年連続で減らした後、2021年に1億200万円へ回復。従業員0人・ほぼ外注なしで、SEOアフィリエイトから講座販売へ主軸を移した経緯を年単位で公開している。

執筆: Small Start 編集部(公開情報の要約+独自分析)

一人経営で年収1億200万円。7,500万→5,000万と落ちたアフィリエイターが過去最高を更新するまで

月商850万円は、月商を公開している掲載227件のうち上位27%。掲載全体の月商中央値は157万円です(データ集計)。

個人の収益公開は単月のスクリーンショットで終わることが多い。クロネコ屋氏の「収益報告」カテゴリーが珍しいのは、2017年から2021年にかけて、年収を複数年にわたって記事として残している点にある。しかもその推移は右肩上がりではない。7,500万円 → 6,900万円 → 5,000万円と3年かけて3分の1を失い、その後に1億200万円へ跳ね返している。

公開されている年収の推移

年収公開日状況
2016年約7,500万円2017/4/18法人収入6,980万円+役員報酬約700万円。後半は月900万円ペース
2017年6,900万円2018/4/242月のフレッドアップデート後、月収300〜400万円に低下
2018年5,000万円2019/4/14営業利益ベース。大型サイトの新規構築に失敗
2019年非公開
2020年非公開
2021年1億200万円2021/12/259月に月収1,200万円を突破

公開されているのは年単位の数字であり、月次の推移は原則として開示されていない。本記事で月商相当として扱う850万円は、2021年の年収1億200万円を12で割った平均値であって、実際に毎月その額が立っていたという意味ではない(実際、9月には月収1,200万円という突出した月がある)。

本人は2014年にアフィリエイトへ参入し、2016年に法人化している。2017年11月には、法人化後の累計売上が1億3,000万円を突破したとも報告している。従業員は0人。本人の言葉では「一人経営でほぼ外注していない」ため、これらは年商ではなく年収として書かれている。

経歴も特殊ではない。サラリーマンとして1年働いたがパワハラで退職し、その後は作家を志したものの執筆業では売上が立たなかった。そこで残った執筆スキルをアフィリエイトに転用した、という順序である。本人は「意識低い系」を自称し、セミナー参加などはしていないと書いている。

落ちていく3年に何が起きていたか

2016年についてクロネコ屋氏は「長文SEOが最強過ぎた年でした」と書いている。1,500文字以上の詳しい記事が検索で優遇された時期で、年の後半には月900万円ペースに達していた。外注ライターの活用も試みているが失敗し、以降はすべて自分で記事を書き、サイト構築と広告運用まで一人で回す形に落ち着いた。

崩れ始めたのは2017年2月である。フレッドアップデート後、月収は300〜400万円まで下がった。ピークからの落差はおよそ6割。年間では6,900万円で着地しているが、下期の水準は前年とまったく違うものになっていた。

2018年の5,000万円について本人が挙げた原因は三つある。月30万円規模の「弱ヒット」は打てたものの、月100万円以上を稼ぐ大型サイトの新規構築に失敗したこと。過去に育てたサイトが徐々に落ち、代替の構築が間に合わなかったこと。そして2016〜2017年のアップデートでダメージを受けたサイトが2018年に完全に消滅したことである。「ジワジワ死んだサイトが多数あった」という表現で、強力なライバルが増えたジャンルから順に沈んでいったと説明している。一方で、2018年初めに始めた100記事規模のサイトは「未だに安定して月30万弱を稼いでくれている」とも書いており、競争度の低いジャンルでは寿命が長いことも同時に示されている。

税負担も記録されている。2018年は予定納税800万円と後期納税800万円、実効税率は消費税込みで約40%。年収5,000万円でも手元に残るのは3,000万円規模ということになる。

決定打は、収益の立脚点を他社の評価から自分の読者へ移したこと

2021年の1億200万円は、それまでと同じ事業の延長ではない。年収報告の中で本人が挙げた要因は三つある。

挙がった順に言えば、発信量の大幅増加。無料講座を入口にしたメルマガを開設し、ステップメール機能で教育からセールスまでを自動化した。登録者は4,000人超。設計は「SNSで関心を掴み、ブログで強化した後、メルマガで教育してセールスする」という一本の導線である。音声配信のVoicyでは7,000フォロワーに到達した。

大型新商品の開発がこれに続く。10万円以上の動画セミナー+テキスト講座を作り、500本以上を販売した。それまでは10万円以下の商品が中心で、noteの980円〜のミニ講座でも1商品あたり100万円以上の利益を出していたが、価格帯を一段上げたことになる。9月には月収1,200万円という瞬間風速を記録している。

締めくくりがTwitterの毎日投稿だ。月3,000人のフォロワー増を維持し、「常にそこにいる」状態を作った。

数字で押さえると、10万円×500本だけで5,000万円規模になる。2018年の年収まるごとに相当する額を、一つの商品ラインが作っている計算だ。1億200万円のうち相当部分が講座販売由来だと見て大きくは外れない。

なぜ講座販売への移行が効いたのか

構造の違いは、事業がどこに建っているかにある。

SEOアフィリエイトは、検索エンジンの評価という他社の資産の上に建つ事業である。土地の所有者が評価基準を変えれば、翌月に売上が6割落ちる。2017年2月の月900万円→300〜400万円という数字は、その脆さが観測された記録そのものだ。しかも一人経営で外注が効かないため、失った分をサイト増産で埋め戻す速度には本人の執筆量という上限がある。2018年に代替構築が間に合わなかった、というのはこの上限に突き当たった結果である。

講座販売は、メルマガ登録者4,000人・Voicy 7,000フォロワー・毎月3,000人増えるTwitterという、自分の側にある読者資産の上に建つ。検索順位が動いてもリストは消えない。加えて商品はデジタルで、複製コストはほぼゼロ。外注もしていないため変動費が立たず、売上がそのまま年収に近づく。「年商ではなく年収」と書けるのは、この原価構造の帰結である。

もう一つ見落とせないのは、アフィリエイトで落ちた3年間そのものが講座の原材料になっていることだ。2014年からの実務、月900万円到達の経験、アップデートで沈められた経験。これらは競合が短期では用意できない内容であり、10万円という価格を成立させる根拠でもある。落ち込みは事業としては損失だったが、コンテンツとしては在庫になった。

全部が効いたわけではない

2021年の報告のなかでも、施策の成否には濃淡がある。Voicyは初期は苦戦し、100回放送を過ぎてようやく習熟したと書かれている。Instagramはリール動画を試験中の段階で、最適な形式はまだ模索中という状態にとどまる。発信チャネルを増やすこと自体が効いたのではなく、メルマガという「教育とセールスの効率化」の受け皿があったうえで、そこへ流し込む入口を増やしたことが効いた、と読むべきだろう。VoicyとTwitterについて本人が「新規獲得より既存ユーザーとの距離を縮めること」を目的に置いていることも、その順序を裏づけている。

限界も明示しておきたい。2019年と2020年の年収は公開されていない。5,000万円から1億200万円へどう移行したのか、その途中経過は追えない。また、この事業構造は「稼いだ実績を教える」形であるため、本人の実績が更新され続けることに商品力が依存する——これは開示された数字から読み取れる構造上の性質であって、原典が述べていることではない。本人自身は「挑戦し続ける人だけが生き残れる」と書いている。

何が持ち出せて、何が持ち出せないか

持ち出せるのは設計のほうだ。流入チャネルとは別に読者リストを自分で保有すること。ステップメールで教育とセールスを自動化し、労働時間と売上を切り離すこと。単価を上げること、10万円以下の商品を積むより、10万円以上を500本売るほうが少ない工数で同じ額に届く。そして複製コストがゼロの商品を選び、外注を増やさないこと。一人経営で1億円に届いた理由の大半は、この原価構造にある。

持ち出せないものは明確だ。2016年の長文SEO環境はもう存在しない。そして何より、7,500万円を稼いだという実績がなければ、10万円の講座は500本売れない。この事例の再現可能な部分は「実績を作った後にどう換金するか」であって、「実績をどう作るか」ではない。 前半の7年間は、記事に書かれた3つの施策では代替できない。

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出典

本記事は上記の公開情報の要約と独自分析です。 詳細は必ず出典をご確認ください。

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