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The Lab、会員数を200人で打ち止めにする。Jay Clouseの有料コミュニティが年商$609,256の69%を稼ぐまで

Jay Clouse氏の有料コミュニティ「The Lab」は会員数を200人で意図的に打ち止めにし、11ヶ月で満席、ARR$361,872に到達。事業全体の2023年売上$609,256の69%を占め、更新率は90%超である。

執筆: Small Start 編集部(公開情報の要約+独自分析)

The Lab、会員数を200人で打ち止めにする。Jay Clouseの有料コミュニティが年商$609,256の69%を稼ぐまで

月商761.6万円は、月商を公開している掲載227件のうち上位29%。掲載全体の月商中央値は157万円です(データ集計)。

会員制コミュニティの常識は「会員数を増やす」ことである。Jay Clouse氏が運営する「The Lab」はその逆を行った。会員数の上限を200人と決め、埋まったら販売を止め、待機リストを作った。結果として11ヶ月で満席になり、更新率は90%超、ARRは$361,872に達した。事業全体の2023年売上$609,256のうち、実に69%がこのコミュニティ収入である。

会員数を増やさずに売上を伸ばすには、単価と継続率しか変数が残らない。この事例が示すのは、その制約を自ら課したときに事業設計がどう変わるかである。

売上の推移

Creator Science全体の売上
2017年$29,468
2018年$72,713
2019年$54,547
2020年$103,007
2021年$149,953
2022年$336,809
2023年$609,256

2022年3月にThe Labをローンチした年に売上が2.2倍、翌年さらに1.8倍。折れ線が跳ねた場所は明確である。

The Labの立ち上がり

時期出来事
2021年11月設計開始。約40人を設計用Discordに招き、3ヶ月間プロセスを公開
2022年2月プリローンチ。創業メンバー価格は生涯50%オフの年$500、約30人が参加
2022年3月一般公開。Standard $999/年、VIP $1,999/年
2023年2月単月で47人が加入(ARR換算$74,000)、過去最大の月
ローンチから11ヶ月会員200人の上限に到達、販売停止
ローンチから13ヶ月ARR $254,000
2024年9月ARR $361,872

Clouse氏は2017年4月にフルタイムのクリエイターへ転向し、12週間のマスターマインド「Unreal Collective」を3年で120人規模に育てた。2020年にはPat Flynn氏のSmart Passive Incomeに参画してSPI Proを設計・立ち上げ(初日600人)、2021年にはUnreal CollectiveがSPIに買収されている。2022年1月の独立後に始めたのがThe Labだ。設計に3ヶ月を要したことについて、本人は「どう成立させるか分からなかったから」と述べている。

決定打になった「50人時点の自問」

軌道を決めたのは、会員が50人ほどになった時点の問いだった。Clouse氏の言葉では「だいたい50人のとき、これをどれくらい大きくしたいのか、と自分に聞いた」。そこで200人という上限を置いた。根拠は市場調査ではなく、専任のコミュニティマネージャーを雇わずに自分が維持できる人数、という運営側の限界である。

上限を公表した効果は数字に出ている。残り枠数をニュースレターとSNSで告知することで購入の緊急性が生まれ、11ヶ月で満席。待機リストは最大80人に達し、退会で空いた枠は最短7分で売れた。「小さいことを設計として選んでいる(small by design)」ことが、そのまま販売文句になった。

上限が強制した設計変更

上限制の本質は、希少性の演出ではない。成長経路を強制的に組み替える点にある。

会員数が増やせない以上、売上を伸ばす手段は値上げと継続しか残らない。実際に価格は段階的に引き上げられ、ローンチ時のStandard $999/VIP $1,999から$1,499/$2,499へ、さらにコンテンツのみのStarter層$699を新設したうえでStandard $1,999、VIP $3,999という三層構成へと移行している。値上げのたびに一週間の猶予期限を設けることで、Clouse氏いわく「もう一度、緊急性の瞬間を作った」。既存会員は据え置きのまま新規が高単価で入るため、退会が起きても財務的な打撃は小さくなる構造になっている。

継続率を守る仕掛けも明快だ。支払いは年払いのみで、月額プランを置かない。理由は「月額会員は、ピア同士の関係が土台の場では失敗する設定だ」というもので、解約の意思決定機会を年1回に絞る効果もある。初回更新時の継続率は94%、以降も90%超で推移している。

会員の質は価格と条件で管理される。Standard以上には「サービス業以外で月$10,000以上の収入」または「単一プラットフォームで1万フォロワー以上」という要件が設定されている。狙いは初心者を排除することではなく、「Googleで調べれば分かる質問」を場から消すことにある。Clouse氏はThe Labの価値を「クリエイタービジネスで問題が起きたとき、最良のフィードバックを最速で得られる場所であるべきだ」と定義しており、200人という規模はその応答速度を保つための上限でもある。

運営体制は、Clouse氏が週8〜15時間、ゼネラルマネージャーである妻のMallory氏、加えて動画編集・音声・サムネイル制作の外部契約者数名。最大の費用は人件費、次いでソフトウェアだという。

効かなかったこと、やめたこと

初期の名称は「The Creative Companion Club」だったが、フォロワー調査で「creators」という言葉が自分の事業と結びついていないと判明し、ブランドをCreator Scienceに統合、コミュニティ名をThe Labに変更した。名称変更のプロセスには会員自身を巻き込んでいる。

運営面では、開放的な週次オフィスアワーが機能しなかった。何が得られるか不明確なため参加が伸びず、代わりに問題設定を明確にした30分の1対1コーチング「ホットシート」に切り替えたところ参加が増え、月1回から月4〜6回へ拡大した。

そして2024年、Clouse氏は200人の上限そのものを撤廃している。理由として挙げられたのは、200人という数字は方向としては正しいが恣意的だったこと、想定より大きな規模でも親密さは保てると分かったこと、価格だけでは十分なフィルターにならず本当のキュレーションが必要だったこと、地理的・プラットフォーム別の密度を上げたかったことである。上限制は永続的な解ではなく、立ち上げ期に緊急性と運営負荷を同時に制御するための装置だった、と読むのが正確だろう。

事業としての依存度にも本人は警戒している。2024年上半期はデジタル商品が前年同期比236%増、スポンサーシップが100%増と、コミュニティ以外の柱を伸ばした。Clouse氏は「事業主としての目標は、自分の時間と売上を完全に切り離すこと」と述べ、会員制モデルを「おそらく数年続く中間フェーズ」と位置づけている。労働集約性は、この型の構造的な弱点である。

どこまで真似できるか

移植しやすいのは設計思想の方だ。運営者が無理なく捌ける人数から逆算して定員を決める、年払いのみにして解約判断の回数を減らす、参加要件で議論の水準を揃える、値上げのたびに期限を切って意思決定を促す——いずれも規模に関係なく実行できる。

再現しにくいのは入口である。The Labの集客は、YouTube11万人、ニュースレター6万人、ポッドキャスト月間約5万ダウンロード、X5万人という既存のオーディエンスに支えられている。2017年からの5年分の蓄積と、SPI Proという大規模コミュニティを設計した実務経験が前提にある。定員200人・年$1,000超という設計は、母集団が十分に大きく、かつ「その分野で先を行っている」と認識されている人物にしか成立しない。上限制はオーディエンスの薄さを補う手段ではなく、厚みがある側が採る選択肢である。

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出典

本記事は上記の公開情報の要約と独自分析です。 詳細は必ず出典をご確認ください。

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