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技術同人誌「りあクト!」技術書典5の収支全公開——売上73万円・経費27万円・手取り46万円の内訳

React入門書「りあクト!」を技術書典5で頒布した大岡由佳氏の収支公開。売上合計731,262円(現金43.5万+後払い15万+BOOTH13.7万等)、経費271,807円(印刷22.8万等)、粗利459,455円。上下巻・約600部。同人技術書という「イベント駆動のコンテンツ販売」の代表的な実データ。

執筆: Small Start 編集部(公開情報の要約+独自分析)

公開されている数字

項目数字
売上合計731,262円
└ 内訳現金434,600円 / かんたん後払い150,500円 / pixiv PAY 9,000円 / BOOTH(終了後8日間)137,162円
経費合計271,807円(冊子印刷400部×2巻で228,000円、参加費7,000円ほか)
粗利459,455円
頒布数約600部(上下巻通算。紙各1,000円/DL版1,500円/セット2,000円)
題材「りあクト! TypeScriptで始めるつらくないReact開発」

1日のイベントで46万円、の分解

技術書典は年1〜2回・1日のイベントだ。この「収益の時間密度」は、Kindle出版が月数万円をストックで積むのと対照的で、同人技術書はイベント当日に半年分の収益が集中する。注目すべきはBOOTHの13.7万円——イベント終了後8日間で売上の19%が電子版で積み増された。イベントは「販売日」であると同時に、SNS上の露出が集中する「宣伝日」であり、その熱を電子頒布で回収する二段構えが定石になっている。

経費の主役は印刷費(22.8万円)で、これは在庫リスクそのものだ。刷り部数の見積もりを誤れば粗利は簡単に消える。技術書典には事前の「被チェック数」という需要シグナルがあり、これを見て部数を決めるのが実務——**同人誌は「需要の事前計測ができる出版」**である点が、一般の自費出版と決定的に違う。

題材選びの必然性

「りあクト!」はReact×TypeScriptという、業務で今すぐ必要なのに当時決定版の書籍がなかった領域を突いた。技術同人誌で数百部を売る題材の条件は、(1)実務者が困っている、(2)商業出版がまだ追いついていない、(3)著者が業務で使い倒している——の3点で、これはZennの企業買収を支えた技術記事経済圏と同じ需要の上に立っている。対照例として2つ目の出典に挙げたGitHub Actions本(約500冊)も、まったく同じ条件を満たしている。

なお「りあクト!」はその後も改訂を重ねる長寿シリーズとなっており、同人誌は1回きりの祭りではなく、**改訂ごとに売れる「バージョン付きのストック資産」**になり得ることも付記しておく。

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#技術書典#コンテンツ販売#同人誌